[FramePack] 入門講座 #03:FramePack-eichiの導入と違い

FramePack-eichiとは?

FramePack-eichi は、オリジナルのFramePackに対して、以下のような改良・拡張が加えられたバージョンです。

  • キャラの動きに滑らかさと一貫性が追加
  • より直感的な動作補間と構図の保持性
  • 通常版よりも**自然な「演技」**が可能になる

「eichi」は“英知”から着想を得たコミュニティベースの派生版であり、非公式ながら広く支持を集めています。


🔧 インストール手順(上級者向け拡張)

FramePack本体の導入チェック

FramePack-eichiのインストールには、FramePack本体がすでに導入済みである必要があります。

FramePack本体未導入の場合は、前回の記事を参照ください。

1. GitHubからeichi版をクローン(またはパッチ適用)

cd FramePack
# eichiブランチの取得(fork先の場合)
git remote add eichi https://github.com/ユーザー名/FramePack-eichi.git
git fetch eichi

2. 該当ファイルを上書きまたはdiff適用

  • scripts/ 以下の infer.py
  • configs/eichi_sample.yaml など
  • 一部モジュールが追加される場合もあるため、READMEに従って適用

⚠ モデルファイルが別途必要なこともあるため、リポジトリの案内を確認してください。


よくある導入時の注意点

問題 解決策
上書きミスで動作しない 元のFramePackフォルダをバックアップしておくと安全
モデルの互換性エラー yaml ファイル内の model: パスが正しいかを確認
AttributeError などの不具合 infer.py の更新漏れや依存関係に注意

通常版との違い(まとめ)

項目 通常FramePack FramePack-eichi
動きの精度 標準的なモーション補間 より滑らか&安定(演技寄り)
キャラの一貫性 若干の変形・ブレあり 姿勢・視線・流れがより自然に保たれる
シーンの安定性 一貫性がやや弱い 背景要素も崩れにくくなる傾向
モデル容量 軽量 若干重くなるが高品質

おすすめ活用場面

  • キャラクターのポートレートが軽く動く動画
  • イラストSNSで注目される滑らかなショートアニメ
  • 演出重視のオープニング風モーション生成

eichi_sample.yaml について補足

📌 現時点の状況(2025年6月時点)

  • 公式のFramePackリポジトリ(Kahsolt/FramePack) には eichi_sample.yaml のような設定ファイルは存在していません。
  • 一部のeichi派生環境では、カスタム構成ファイル(例:configs/eichi.yaml)を自作・配布しているケースがあります。
  • GitHub上のforkまたはコミュニティ共有フォルダにだけ存在している可能性あり。

解釈:FramePack-eichiのYAML設定の意味(裏解説)

実際には:

  • scripts/infer.py や configs/default.yaml をベースに
  • 自分で eichi.yaml を作って、
  • それを –config に渡して実行する形が暗黙の仕様です。
python scripts/infer.py --config configs/eichi.yaml

そしてその eichi.yaml の中身も、たとえば以下のような構成が基本です:

model:
  name: eichi_unet
  checkpoint: models/eichi_unet.ckpt
  config: configs/base_model_config.yaml

motion:
  seed: 42
  strength: 0.7

output:
  fps: 24
  frames: 48

YAML設定情報に関しては、ネット上にほぼ情報がない為、真相は不明なのですが、一応情報として記載しておきます。 AIとの対話の中で、本講座の最終章で番外編として、CLIモードで動作させる回を予定に組み込んだので、そこで真相がはっきりすると思います。

🚀 次回予告

👉 [FramePack入門講座 #04:初期テスト - 1キャラ×1モーションで試す](近日公開)


eichiを導入することで、“動いてる感”がぐっと上がるのを体感できます。プロンプトの工夫と併せて、次回は実際に生成してみましょう。