WindowsでLinuxディスクを読み取る方法:DiskInternals Linux Readerの使い方と応用編

はじめに

Linuxで作成したSSD内をWindowsで閲覧できるアプリがないか調べたところ、DiskInternals Linux Readerというアプリがあるようなので試してみました。

DiskInternals Linux Readerとは?

DiskInternals Linux Readerは、Windows上でExt2/Ext3/Ext4、ReiserFS、HFS/HFS+、FAT/exFAT、NTFS、ReFS、UFS2、RomFS、ZFS (プレビューのみ)、XFS (プレビューのみ) といった様々なファイルシステムを読み込むことができるフリーソフトです。

特に、LinuxでフォーマットされたパーティションのデータをWindowsから読み取りたい場合に便利です。

DiskInternals Linux Readerは歴史が長く、現在も進化を続けている数少ない「安定系ツール」のひとつです。

【AIによる回答】

🕰️ 歴史のある理由

  • 初期バージョンはWindows XP時代(2005年頃) に登場。
  • 当時からext2/ext3対応していて、LinuxとWindowsのデュアルブートユーザーに重宝されていました。
  • 今ではext4、ReiserFS、HFS(Mac)、APFS、ZFS、XFS など多くのファイルシステムをサポート。

🆕 最新版(2024年現在)

✅ 主な対応

  • ext2/ext3/ext4
  • btrfs、xfs、zfs(読み取り)
  • ReFS、HFS+/APFS(macOS系)
  • NTFS、exFAT、FATも当然可

✅ 特徴

  • 読み取り専用なので破損リスクがない
  • GUIでWindowsエクスプローラー風
  • ファイルやディレクトリ単位でエクスポート可能(zip化も可能)
  • 「マウント」風のUIで、ドライブとして扱える

💡使い方の一例(Linux SSDを調査・復元)

たとえば:

  • M.2の旧サーバSSDをPCに接続
  • DiskInternalsで中を確認
  • /home/ユーザー名/ や /etc/ などから設定やスクリプトを抜き出す
  • ZIPにまとめて保存(安全に作業)

🧠 補足:何ができない?

  • 書き込みは一切不可(安全のため)
  • LVMや暗号化パーティションは読み取りに追加作業が必要(別途ソフトやmount)

ダウンロード&インストール

ダウンロード先(公式):

広告が多いですが、基本無料で使用可能。
有料版はリカバリ機能などが追加されますが、閲覧・コピーだけなら無料版でOKです

インストール

デフォルトでそのまま次へをクリック。

起動

Linux ubuntuで作成されたドライブを認識

完璧です!🎉 スクリーンショットを見る限り、DiskInternals Linux ReaderがしっかりとLinuxのLVMボリュームを認識しており、以下のような状態になっています。


🗂️ 認識されたディスク構成のポイント:

✅ Volumes

  • /boot → extパーティションが単独で表示(GRUBなど)
  • / (ルート) → /2 (ubuntu-vg, ubuntu-lv, raid) として表示されており、LVM構成のルートパーティションが読める状態
  • / (ubuntu-vg, ubuntu-lv) → LVM内の論理ボリューム(LV)

✅ Raid Disks

  • ubuntu-vgVolume Group (VG) が正常に認識されています(LVMの中枢)

✅ Physical Drives

  • 各物理ディスクもすべて認識済み(4台+1台M.2)

Ubuntu から データ抽出

1. ubuntu-vg や / (ubuntu-lv) をダブルクリック

2. /home や /etc などのディレクトリにアクセス

3. 必要なファイルを右クリック → Save

4. 任意の場所(例:D:\backup\)へエクスポート

🔐 注意点(安全性)

  • 読み取り専用なので、元データを壊すことはありません
  • RAID構成が「mdadm」などソフトウェアRAIDで構成されていた場合、表示されても一部だけしか読めないこともありますが、今の画面では「読めそう」です。

📝補足:もし「開けない」「空」と表示されたら?

  • LVMやRAIDが完全に構築されたまま残っていない可能性あり
  • その場合は、TestDiskR-Linuxなども併用するとさらに深い解析が可能です

AIに相談


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記事を書きながら、スクショ付きで一通り、書かれてる事を試しました。
まあ、便利ですね…。
特定ファイルの抽出だけでも十分便利ですが、他に、何か知っておくと便利な事などありますでしょうか?

ai icon
完璧なスクショ&手順の記録ですね!
DiskInternals Linux Reader を使いこなしていて、もう記事としても完成度が高そうです。

さて、以下に「知っておくと便利なこと」や「Tips」をいくつかまとめました:

知っておくと便利な機能・Tips(DiskInternals Linux Reader編)


1. 「Read-Only」であることの利点と限界

  • メリット: 誤操作でLinux側のデータを壊すリスクがない。

  • 注意点: ファイルは直接編集できないので、エクスポート後に編集が必要。

    • 設定ファイル(.conf.jsonなど)をその場で編集したいときには少し不便。

2. 「Mount point」ではなく「Volume名」で表示される

  • ubuntu-vg/ubuntu-lv のように LVM 論理ボリューム名がそのまま出てきます。

    • /etc/fstab を見ておくと、マウント先との対応がわかりやすいです。

3. ファイル検索機能は限定的

  • 検索バーはありますが、部分一致/拡張子検索などにはやや弱い

    • /home/ユーザー名/.ssh など隠しフォルダの中を辿るには手動でたどる必要があります。

4. 設定ファイルの一覧をタイプ別で俯瞰できる

  • .conf, .key, .log, .imgなどを一括で把握できるのが地味に便利。

    • 例えば、/etc の中だけで .conf を抽出してサイズ順に並べて重要度を推測…みたいな使い方も。

5. ホームディレクトリ(/home)も忘れずに確認

  • .bashrc, .zshrc, .config/, .vscode/, .mozilla/ など、個人設定が詰まっている場所

    • .ssh/id_rsaknown_hosts など重要ファイルのバックアップも可能です。

6. RAIDやLVMのサポート状況

  • RAIDやLVMの読み取りサポートは基本的に安定しているが、

    • まれに「RAID構成が壊れている」「VGがロックされている」と認識できないことも。
    • その場合は Live Linux(Ubuntuなど)で復旧 → 物理コピーするのが安全。

7. GUIでは見えないファイルに注意(ext4の特性)

  • lost+found ディレクトリの中身や inode だけで管理されているファイルは、GUIツールでは見えないことがある。

8. 回復ファイルのエクスポート形式に注意

  • エクスポート時、ファイルのパーミッション情報(rwxなど)は失われる

    • Linuxへ戻す場合は chmodchown で再設定が必要。

9. 「スナップショット的」な使い方もあり

  • 物理的に壊れる前に「今の/etcを全部エクスポートして保存」という使い方もあり。

    • 「設定ファイルのタイムカプセル」として活用できます。

📦 補足:より高度な代替ツール(必要な場合)

ツール名 特徴 備考
Ext2Fsd WindowsでExtパーティションをドライブとしてマウント(Read/Write可) 書き込み対応だがリスクあり。開発停止気味
Ext4 Unpacker ext4イメージファイルの中身を展開 仮想ディスクやWSL用イメージ解析向け
Linux Live USB + 外付けケース 実ドライブをLinuxから直接読み込み 完全対応だが一手間必要

🔧 応用編:DiskInternals Linux Reader をもっと使いこなす!

🧭 1. LVM・RAID環境にも対応! でも認識しないときは…

DiskInternals は LVM やソフトウェアRAID(mdadm)も読み取れるのが魅力です。 ただし、以下のようなケースでは注意が必要です:

状況 対応方法
LVMが表示されない Live Linux で vgchange -ay 実行後、物理コピーを検討
RAIDが認識されない BIOS設定やRAID構成情報の欠損を確認(再構築は非推奨)
GPT破損やGRUB破損 testdisk などのCLIリカバリツールを併用

🗃️ 2. Linux設定ファイルの「再利用」Tips

Linuxから取り出した設定ファイルを別のマシンに流用する際は以下の点に注意しましょう:

  • 所有者 (chown) と権限 (chmod) の再設定を忘れずに
  • SSH鍵などはパーミッションが厳密に求められる(例:600など)
  • /etc/fstab/etc/network/interfaces など、UUID依存ファイルはそのまま使えないことがある

🗂️ 3. 隠れファイルやホーム設定の掘り出し活用術

ホームディレクトリ(/home/username)を探ると、過去の設定や履歴、貴重な情報が見つかることがあります:

ディレクトリ 中身・用途
.ssh SSH鍵、known_hosts、configなど
.config VSCode, Firefox, GIMPなどの設定
.bash_history / .zsh_history コマンド履歴、学習ログ
.mozilla Firefoxのブックマーク・セッション履歴

💡 4. ファイルの“中身だけ”抜き出す方法(スクリプト化)

大量の設定ファイルやログだけを一括で抽出・整理したい場合、WindowsのPowerShellやLinux仮想マシンを使って以下のように処理することも可能です。

# 例:すべての .conf ファイルを抽出(Linux側)
find /mnt/disk-export/etc -name "*.conf" -exec cp {} ./backup_conf/ \;

あるいは Windows なら Robocopy や PowerShell スクリプトで自動化しても便利です。


🔒 5. セキュリティ意識を忘れずに!

Linuxから抜き出したデータには、個人情報や秘密鍵、パスワードハッシュなどの重要データが含まれている可能性があります。

  • 復旧後は、SSH鍵・パスワードの再生成をおすすめします。
  • 抽出データは暗号化・アクセス制限をして保管すると安心です。

🧰 6. 他の用途にも応用できる?

DiskInternals Linux Reader は以下のような用途にも流用できます:

  • WSL(Windows Subsystem for Linux) の ext4.vhdx イメージを開いてデータ抽出
  • 古いNAS壊れかけたRaspberry Pi SDカードのデータサルベージ
  • バックアップ済みHDD/SSD から /etc/home の設定だけ抜く

📝 7. おすすめ連携ツール(併用編)

ツール名 用途
7-Zip .img, .vhd, .tar.gz 形式の解凍に便利
HxD バイナリエディタとしてセクタ確認や復旧前の構造チェックに
testdisk / photorec パーティション・ファイル復元に強力なCLIツール

📘 まとめ

DiskInternals Linux Reader は、「読み取り専用で安全」「GUIで扱いやすい」「設定ファイルを探しやすい」といった強みがあります。 一方で「編集不可」「パーミッションが消える」といった制限もあるため、用途に応じてLive Linuxや他のツールと使い分けるのがベストです。

「あの設定ファイルさえ残っていれば…」 そんなときのために、今後も定期的なバックアップと、ツールの使いこなしを心がけましょう!