
🔧 現在の目的
- ゲームやWebアプリ内で P2P通信を用いたアセット共有・同期 を行う。
- 特に、ZIPファイル(画像・カードデータなど)を安全にやり取りする手段 として、サーバを介さない通信の可能性を検討中。
🔍 検討・調査したポイント
1. P2Pに必要な基本構成
-
シグナリングサーバ:WebRTCの初期接続(ICE candidateやSDPのやりとり)に必須。
-
代替案として:
- Firebase Realtime Database
- WebSocketサーバ(Node.js + ws)
- GitHub Gist / Pastebin / Discord などを一時的な手段として使うことも可能?
-
-
STUN/TURNサーバ:NAT越えの支援
- GoogleのSTUNサーバ(
stun:stun.l.google.com:19302
)をテスト候補に。
- GoogleのSTUNサーバ(
2. 検討したライブラリ・ツール
ツール名 | 特徴 | 懸念点 |
---|---|---|
SkyWay | 日本語対応・WebRTCラッパー | サービス依存・商用利用で制限あり |
PeerJS | シンプルなP2P構築が可能 | シグナリングサーバを別途建てる必要あり |
simple-peer | WebRTCの薄いラッパーで柔軟性高い | 設定や周辺構成は自前で用意する必要あり |
socket.io | P2Pというよりクライアント-サーバ型 | TURNサーバの役割には不向き |
3. 現時点での構成案(暫定)
simple-peer
+ Node.js製のシグナリングサーバ(もしくは Firebase)で、純粋なP2P通信を試す。- ZIPファイルは Blob 化し、DataChannel 経由で送信。
- 通信経路は暗号化されるが、通信内容の暗号化(ファイルレベル)も別途検討中。
4. 課題・今後の検証ポイント
- 通信量制限(DataChannel で送れるファイルサイズの上限)
- 送受信時のZIPファイルの整合性チェック(MD5やSHA-1など)
- シグナリング手段の安定化(無料かつ軽量な選定)
- モバイル対応とブラウザ制限(Safariなどの挙動)
- 通信の確立時間(接続までのタイムラグ)
PeerJS 開発終了?
PeerJSについて調べると開発が止まってる、メンテナンス、更新されてない。 なので、今のブラウザ環境では動かない可能性が高いなど。

PeerJSを今後も使い続けるのは危険
2023.11.21 追記
https://medium.com/@Tukimikage/peerjs%E3%82%92%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%82%82%E4%BD%BF%E3%81%84%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%AF%E5%8D%B1%E9%99%BA-8c3cf68d56a0です。
🚨 PeerJS の現状(2025年時点)
項目 | 内容 |
---|---|
開発状況 | GitHubでの更新が数年止まっている |
公式サーバー | peerjs.com のクラウドホスティングも不安定/終了 |
利用ブラウザ | 古い仕様に依存している可能性あり(特に adapter.js 周り) |
替えの推奨 | よりモダンなライブラリや素の WebRTC が推奨されつつある |
🛠 代替案:現実的な選択肢
✅ ① 素の WebRTC + 自作シグナリング
- Socket.ioやWebSocketを使って、接続の交換(SDP/ICE)だけやる
- データ送受信は純粋な
RTCDataChannel
🔧 学習コストは高いが自由度&将来性あり
✅ ② libp2p
- IPFSや分散型通信の標準プロトコル(WebRTCにも対応)
- モダンで活発に開発されており、将来性が高い
🔧 導入はやや複雑(ノードID管理、プロトコル設計などが必要)
✅ ③ Simple-Peer
- PeerJSと同じように抽象化された、モダンなWebRTCラッパー
- 軽量で人気があり、npmでも現役
npm install simple-peer
import Peer from "simple-peer";
// 例:送信側
const peer = new Peer({ initiator: true, trickle: false });
peer.on('signal', data => {
// このdataを相手へ渡す(WebSocketやチャットで)
});
peer.on('connect', () => {
peer.send("hello");
});
🔧 シグナリングは別途自前で用意する必要あり(ここだけSocket.ioなどで補完)
✅ 結論:PeerJSは避けて、Simple-Peer + WebSocket が現実的!
あなたのように「技術を遊びながら学びたい/でも安全な道を選びたい」タイプには:
🔷 Simple-Peer + WebSocketチャットによるシグナリング → P2PでBlob共有
という構成が最も良いと思います。
SkyWayとはなんなのか?
SkyWay(スカイウェイ)は、NTTコミュニケーションズが開発・提供する国産のWebRTCプラットフォーム/APIサービス です。
🌐 SkyWayとは?
WebRTCを使った音声・映像・データ通信を、簡単に実装できるP2P通信プラットフォーム
✅ 主な特徴
項目 | 説明 |
---|---|
📦 提供元 | NTTコミュニケーションズ |
🌐 ベース技術 | WebRTC(音声・映像・データ通信) |
🧰 機能 | P2P接続、メッシュ/サーバ型ルーティング、データチャネル |
📦 提供形態 | JavaScript SDK、iOS/Android SDKもあり |
💡 補足 | 自前のシグナリングサーバやTURNサーバを用意せずに済む |
🔐 セキュリティ | 国内運用、商用利用向けにも安心感あり |
🔧 SkyWayが便利な理由
- PeerJSよりもモダンで安定(NTTが商用向けに運用)
- WebRTCの面倒な部分(ICE候補、NAT越え)を全部やってくれる
- サーバ不要でP2P通信/多人数接続/ファイル共有が実装可能
- 日本語ドキュメント&開発者コミュニティも存在
📦 SkyWayとPeerJSの関係
実は、SkyWayは元々PeerJSのフォーク(改良版)としてスタート しています。
🔽 過去には
SkyWay-PeerJS
という互換ライブラリがありました
つまり「PeerJSの問題点を解消した日本製ライブラリ」でもあるのです。
✍️ どう使うの?
npm install @skyway-sdk/room
最小サンプル(データ通信)も数行で動きます:
import { SkyWayContext, SkyWayRoom } from '@skyway-sdk/room';
const context = await SkyWayContext.Create(token);
const room = await SkyWayRoom.FindOrCreate(context, { name: 'my-room' });
const me = await room.join({ name: 'user1' });
me.onStreamPublished.addHandler((stream) => {
// 映像やデータの受信処理
});
※トークン発行にはSkyWayの管理画面(無料登録)を使用。
🧭 結論:SkyWayは…
🔹「PeerJSの弱点を埋めた、日本発のWebRTCプラットフォーム」
🔹「初心者でもP2P通信を扱えるようにした商用レベルのAPI」
🔹「ファイル共有にも応用できる強力なP2P土台」
「WebRTC」 と 「simple-peer」
✔ なぜ simple-peer?
特徴 | 内容 |
---|---|
🧬 軽量 | わずか数kBでP2P接続が可能(WebRTCのラッパー) |
🧠 分かりやすいAPI | PeerJSよりもモダンで制御しやすい |
🔧 柔軟性 | WebSocketと組み合わせて独自シグナリングも可能 |
🧑💻 メンテ継続中 | 現在もGitHubで開発・Issue対応あり |
📦 CDNも可 | npmなしでもscriptタグで使用できる |
⚠️ WebRTCを「生」で扱うと?
まさに「地獄を見る」とよく言われます。
- ICE候補
- STUN/TURNサーバー
- SDP交換
- ネットワーク環境による失敗
- NAT越えのトラブル
など、通信以前の“儀式”が多すぎる んです。
✅ おすすめの現実的ルート
段階 | 内容 |
---|---|
🔰 ① | simple-peer を使った最小のファイル送受信アプリ作成 |
🌐 ② | シグナリングに WebSocket(自前 or サービス)を使う |
🧪 ③ | ファイル転送に Blob や ArrayBuffer の分割転送を試す |
🔐 ④ | メタデータ共有+「相手が持ってるZIPの取得」まで拡張 |
💡 simple-peerの導入イメージ
npm install simple-peer
JavaScriptサンプル(Sender側)
const peer = new SimplePeer({ initiator: true, trickle: false });
peer.on('signal', data => {
// data を WebSocketなどで送る
});
peer.signal(remoteSignalData); // 相手のsignal情報
peer.send("こんにちは、世界!");
受信側では:
peer.on('data', data => {
console.log("受信:", data.toString());
});
🎯 まとめ
- ✅ simple-peer がシンプル・現実的・自分で制御できる
- ✅ WebRTCネイティブは沼。必要になるまで避けるのが吉
> npm install simple-peer
これって、node.js では?
サーバどうする?
simple-peer は確かに Node.js 環境でも使えますが、ブラウザ用にも動くように設計されたライブラリです。
だから、実際にはこういう選択肢があります:
simplepeerは Node.js 必須?
A. 必須じゃない。CDNで読み込めばブラウザだけでも動く。
🧩 CDN使用の方法(完全クライアントサイドでも可能)
<script src="https://unpkg.com/simple-peer@9.11.1/simplepeer.min.js"></script>
<script>
const peer = new SimplePeer({ initiator: location.hash === '#1', trickle: false });
peer.on('signal', data => {
console.log("Signalデータをコピーして相手に送ってください:", JSON.stringify(data));
});
peer.on('data', data => {
console.log("受信データ:", data.toString());
});
// 相手から受け取った signal をここに貼って送信
function receiveSignal(signal) {
peer.signal(signal);
}
</script>
🔗 つまり:
- Node.js環境がなくても動く
- HTMLだけでP2P接続可能(ただし、signalのやりとりは手動 or 別手段で)
🌐 Q. サーバどうするの?
A. 「WebRTC=P2P」でも最初の"仲介"(シグナリング)は必要!
方法は大きく2つ:
シグナリング方法 | 説明 | 難易度 |
---|---|---|
📝 手動 | Signal(JSON文字列)をコピペで交換 | 超カンタン |
📡 WebSocket | 小さなシグナリングサーバを立てて自動化 | 中級者向け |
🛰 SkyWayなど | サービスに任せる(制限あり) | 簡単だけど将来性× |
✅ 最初はこれでOK!
🧪 まずは手動でSignal交換するバージョンで試すのが鉄則!
- ブラウザだけで完結
- ページを開いて、表示された「Signalデータ」を相手に送る
- 相手がそれを
peer.signal()
に渡す
🔧 もし将来的に WebSocketサーバを用意するなら…
- Node.js +
ws
モジュールで数十行で作れます - Netlify FunctionsやRenderの無料枠でも十分
- でもまずはローカル or 手動交換で構造を理解すべき!
🚀 まとめ
やること | 要Node.js? | 備考 |
---|---|---|
simple-peer動かすだけ | ❌ いらない(CDNでOK) | |
Signalの交換を自動化 | ✅ WebSocketサーバ必要 | |
ZIP共有P2P化 | ✅ WebRTCのdatachannel使用 |
🔌 WebRTCの「シグナリング」とは?
P2Pで通信を開始する前に、お互いの情報(IPアドレス、ポート、暗号化情報など)を交換する必要があります。 これが「シグナリング(signal exchange) 」。
🌐 Winnyの場合
項目 | 内容 |
---|---|
ノード発見 | 最初の「ノードリスト」をWebから取得 |
接続試行 | 既知のノードとP2P接続を確立 |
拡散 | 接続に成功したノードから、さらに他のノード情報を入手して分岐的に拡張 |
📡 WebRTC(simple-peer)の場合
フェーズ | 役割 | 方法 |
---|---|---|
シグナリング | 初期情報の交換 | JSONで signal を送受信(Winnyでいう「初期ノードリスト」) |
P2P接続確立 | NAT越えなどを処理 | STUN/TURNを自動で使う |
datachannel通信 | ファイルやチャットのやり取り | P2P接続後に自由な通信が可能 |
✅ つまり…
WebRTCの signal 情報 = Winnyでいう「ノードリストの1人分の情報」
- 自分の signal を相手に渡すことで「繋いでいいよ」の合図を送る
- 相手も自分の signal を返してくると、P2Pが確立
🧠 重要な違い
項目 | Winny | WebRTC |
---|---|---|
ノード数 | 数百〜数千の多対多ネット | 通常は1対1(グループも可能) |
ネット構造 | 再帰的ネットワーク | 明示的なペア |
シグナリング方法 | 専用ノード or Web配布 | 自作・外部サービス・手動など自由 |
🛠 どうするのが良いか?
あなたが目指す方向が:
- 🔹 ゲームアセット共有やチャット用途
- 🔹 匿名性よりシンプル動作優先
- 🔹 構造理解も目的
なら、
✅ まずは「手動シグナリング」から!
- Winnyの最初期ノード配布のように「Signal情報をコピペで共有」するだけでOK
- 動作が分かってから、必要に応じて「簡易WebSocketサーバ」を追加すると良い
やっぱり、サーバが1つはいりますね。
ゲームアプリでアセットをP2Pで探す場合、サーバの index.php?list=node.jsonとかを参照して、ノードリストを取得して接続を試みる。
サーバ側は、参照したユーザーの情報を元にnode.jsonを更新。
これで、最新情報が保たれて、少ないユーザーでもなんとか接続が出来る?
そこまでするならP2Pでなくてもいいかもだけど…。
そして、その構成はP2Pの“クラシックだけど実用的な”ハイブリッド型 です。
以下に整理しますね:
サーバは「必要」。でも“最低限”でいい。
🎯 最低限のサーバだけ用意して、
🎯 あとは「ユーザー同士で直接データをやり取り(P2P)」
➤ この思想こそが Winny 以降の「P2Pハイブリッド構成」です。
項目 | P2Pオンリー | ハイブリッド構成(あなたの案) |
---|---|---|
初期接続のしやすさ | 難しい(事前情報が必要) | サーバで仲介しやすい |
負荷 | 0 | 低(リスト配布のみ) |
信頼性 | 低(誰とも繋がらない可能性) | 中(最小限の保証あり) |
匿名性 | 高 | 中程度 |
実装の難易度 | 高い | 比較的やさしい |
💡 「P2Pでなくてもいいのでは?」に対して
これはとても本質的な問いです。以下の観点で検討できます:
条件 | 選択肢 |
---|---|
少人数・同期性重視 | P2Pが向いている |
多人数・非同期(いつでもDL) | サーバ配布の方が安定 |
ストレージ負荷を分散したい | P2Pが有利 |
著作権・セキュリティを制御したい | サーバ配信が管理しやすい |
あなたが考えている「プレイヤー間のアセット共有 」のような用途は、“ある程度信頼できる小規模ネットワーク”において、P2Pは最適 です。
🔧 実装ヒント(サーバ側)
index.php
でREMOTE_ADDR
とsignalInfo
を受け取ってnode.json
に追記GET
されたら最新20件くらいをランダムに返すnode.json
の形式は以下のように:
[
{
"id": "user01",
"ip": "203.0.113.10",
"signal": "..."
},
...
]
🚦今後の実験ステップ提案:
simple-peer
を使った 手動シグナリングの実験(signalコピペで接続)- それを自動化するための 最小限の
index.php
サーバを用意 - 成功したら、 アセットの送受信(Blob→ZIP) を載せていく
でも、JSコード解析されると直ぐバレると思いますが…。
ハイブリッド型の場合、PHPファイルで公式認定のZIPを参照出来る他、P2P共有で非公式アセットZIPを自己責任でユーザー間で共有できるというメリットはありますね。
PHPサーバがあれば、両方対応できる。
あなたが描いている構想は、安全性・自由度・現実的な実装負荷のバランスをとった理想的な設計です。
✅ ハイブリッド構成の利点(改めて整理)
機能 | P2P共有 | サーバ共有(PHP) |
---|---|---|
🔓 非公式アセット | ◎(自由に共有) | ×(登録制限) |
✅ 公式アセット | △(複製の保証なし) | ◎(常にDL可能) |
💬 柔軟性 | ◎(誰でも共有) | △(管理者判断) |
🛡️ 安全性 | △(スクリーニング困難) | ◎(チェック済み) |
⚙ 拡張性 | ◎(配布型に近い) | △(ストレージ必要) |
🧠 「IPアドレス共有が嫌」への対応策
完全匿名のP2Pは現代JSではほぼ不可能です。ですが、以下のような**“現実的な妥協策”**はあります:
1. ✅ IPを直接は公開しない
node.json
には signalデータ(SDP + ICE) だけを記録ip:port
は signal 交換時に WebRTC が裏で解決- WebRTCではSTUN/TURNによってIPが経由されるが、ユーザーに直接は見えない
2. 🔐 ZIPの整合性チェックを導入
SHA256
のチェックサムをつけて、破損や改ざんを検知- サーバが提供する「公式SHA256リスト」と照合すれば信頼性も担保できる
{
"title": "非公式アセットA",
"author": "匿名うさぎ",
"hash": "bd50d7a5f51bcb0e...",
"filename": "assetA.zip"
}
🔐 暗号化は意味あるのか?
❗️ JSはフロントで動くため、暗号鍵もバレる=暗号化は難しい
でも、整合性チェック(ハッシュ)とUIでの警告表示で十分抑止力はあります。
たとえば:
if (zipHash !== knownHash) {
alert("このZIPファイルは改変されている可能性があります。\n公式サイトで確認してください。");
}
🗂 想定UI(例)
▼ 公式アセット一覧(PHPサーバ配信)
[✔] アセットA.zip(SHA256一致) [ダウンロード]
▼ ユーザー共有アセット(P2P)
[⚠] アセットX.zip(ハッシュ不一致) [受け取る] [拒否]
▼ 検証済み非公式アセット(サーバに自動登録済)
[✔] アセットY.zip(署名済) [ダウンロード]
🌐 サーバの役割は?
- ノード一覧 (
node.json
) - アセット署名・検証済みリスト
- 公式アセットの配布(+画像/サムネ)
“信頼の起点” としての存在です (あとはユーザーの自由)
🔄 実験の優先順(次ステップ)
- ✅ IndexedDB → ZIP(済)
- ✅ ZIP生成 → Blob送信(仮完了)
- 🔄 signal交換 → WebRTC接続(
simple-peer
or 手動で) - 🔄 Blob送信(ZIPをdatachannelで送信)
- ✅ ZIPハッシュ生成 → チェック処理
- ✅ PHPサーバ構築(公式ZIP + node.json管理)
これがよくわからないのですが、どういう情報でしょうか?
各端末ごとに、固有IDを作成して、それで判別?
「SDP + ICE」とは、WebRTCでピア同士が直接通信するための“名刺交換”にあたる情報です。
順を追ってわかりやすく説明しますね。
💡 WebRTCにおける signal 情報とは?
WebRTC はピアツーピア接続を行うために、以下の「接続手順」を踏みます:
🧭 ステップ1:Signal情報の交換
要素 | 内容 |
---|---|
SDP(Session Description Protocol) | お互いの音声/映像/通信能力の自己紹介。例えば「私はZIPファイルを送れる」など |
ICE(Interactive Connectivity Establishment) | 実際にどうやって接続すればいいかの候補一覧(IPアドレス、ポートなど) |
🧪 例:
{
"sdp": "...長い文字列...",
"ice": [
{ "candidate": "candidate:...", "sdpMid": "0", "sdpMLineIndex": 0 },
...
]
}
📌 補足:SignalはJSコードで生成される
このデータは、WebRTCの RTCPeerConnection
を使って以下のように生成します。
const peer = new RTCPeerConnection();
peer.createOffer().then(offer => {
return peer.setLocalDescription(offer);
}).then(() => {
// peer.localDescription にSDPが入る
console.log("SDP:", peer.localDescription);
});
ICE候補も以下で取得します:
peer.onicecandidate = (event) => {
if (event.candidate) {
console.log("ICE Candidate:", event.candidate);
}
};
🧾 node.json に記録する内容(例)
各ピアがサーバに以下のようなJSONを送って共有する、というイメージです:
[
{
"peerId": "abc123", // 固有ID(手動生成でも可)
"timestamp": 1721382181, // 最終更新時刻
"assets": ["main.zip", "cute.zip"],
"signal": {
"sdp": "v=0\r\no=- ...", // offer SDP
"ice": [ ... ICE候補リスト ... ]
}
},
...
]
🎯 固有ID(peerId)とは?
PeerJSのようなライブラリでは、ピアごとに peerId
を自動生成しますが、今回は自作なので以下でもOKです:
- ランダム文字列(
Math.random().toString(36).slice(2)
) - UUID
- 名前付きハンドル
- 端末情報に基づく一意キー(ただしプライバシー注意)
この peerId
によって、誰がどんなアセットを持っていて、signal情報は何か、を識別できるというわけです。
🔄 接続の流れ(イメージ)
1. USER01 → サーバに自分の signal 情報をアップロード(node.json に登録)
2. USER02 → node.json を読み取り、「あ、この人が 'main.zip' を持ってる」と判明
3. USER02 → USER01 に signal 情報を使って接続を試みる(= WebRTC開始)
4. USER01 ↔ USER02 で direct connection 成立(ZIPデータ送受信)
📦 なぜSDPとICEが必要?
これは WebRTC の仕様で、「直接通信(P2P)を可能にするための必須情報」だからです。 サーバを介して最初にこの情報を交換することで、その後はP2P通信だけで済むようになります。
✨ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
signalとは? | WebRTCの接続に必要な自己紹介データ(SDP + ICE) |
なぜ必要? | ブラウザは最初にsignalを交換しないと通信できないため |
node.jsonに入れるもの | peerId , signal情報 , 持ってるアセット名 , 最終更新時刻 など |
固有IDとは? | 自作でもOK(ランダム文字列 or UUIDなど) |
🔚 次のステップ
- simple-peer を使った基本的なP2P通信のテスト
- ZIPファイル送信のプロトタイプ実装
- シグナリングサーバの準備(Node.js or Firebase)
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